11月になると届く、喪中を知らせるはがき。
届いてから、初めて不幸を知ることもありますね。
喪中のはがきをいただいた場合、どうしたら失礼にならずに済むのでしょう。
返事を差し上げる際には、どのような文章が適しているか、寒中見舞いとして送る場合と合わせてご紹介します。
また近年、喪中はがき向けの返信ギフト商品を目にするようになりました。
贈るべきか、要・不要の判断の目安はどのあたりかも含めて考えましょう。
【もくじ】
喪中はがきマナー 届いたらすることは?
ハガキの返信に関して、一般的に、必ずしも必ず出さなくてはいけないとまでは言われていないようです。
喪に服している方が、会社の上司や同僚の場合には、亡くなられた時すでに、お香典などで弔意を表していることが多いでしょう。
その場合は返信の必要はなく、こちらからの年賀状を止めればよいと思われます。
年が明けてからの寒中見舞いでの返信も、日常的に顔を合わせる関係ですから、改まっての必要はないといえます。
亡くなった方が身内の方の場合は、電話でその後の近況を聞いて差し上げることがお慰めになるでしょう。
ただ、若い方は、ほとんどの場合、亡くなった方とご遺族が、自分より年長になるため、電話でのお慰めも、積極的にこちらが話題を探すのが難しく思われるかもしれません。
例えば、「ハガキをいただき、その後、どうしていらっしゃるかと電話をかけました。」と伝えれば、先方から話したい事を話し始めるでしょう。
もしも話が進まず、そこで終わっても、先方へあなたの気持は十分に伝わっていますし、ハガキの返事としての目的も達していることになります。
或いは、友人知人、目上の方からのはがきには、返事を出したいと思われるかもしれません。
その場合、年内に出せば、先方からのはがきに対してすぐの返事となり、礼儀にもかなっているでしょう。
しかし出しそびれた場合には、先方へ届くタイミングが、松の内(関東:1/7、関西:1/15)を過ぎてからになるよう、注意をしましょう。
このような場合、一般的には寒中見舞いとする人が多いようですが、先方が投函した時期から考えると、2か月近く経過してから届くわけです。
その場合の文面は、単なる寒中見舞いに弔意を加えただけでは、おざなりの感じを与えてしまう恐れがあるかもしれませんので注意が必要ですね。
喪中はがきの返信文例 寒中見舞いの場合!
喪中はがきを受ける状況に違いは有っても、次の点を織り込みましょう。
①はがきをいただいた事への挨拶
②遺族が寂しい日々をおくることへの慰め(場合により、励ましも)
③締めくくりとして遺族を労わる言葉
本日、年賀欠礼のお知らせをいただき、お母様のご逝去を知りました。
突然のご逝去の由、さぞかし皆様、驚かれたことと、お悔み申し上げます。
明るいお母様のお顔が見えない毎日を、どのようにお慰めできるものか、心からご冥福をお祈り申し上げるばかりです。
まだまだ落ち着かれないことと思います。
何よりも、ご心痛から、皆様のお体が心配です。
どうかお体を大切になさってください。
そして来年は良い年になりますよう、お祈りしています。
この度はご丁寧なご挨拶状を頂き恐縮です。
お父様が亡くなられてから、もう、半年も過ぎているのですね。
時がたつのは早いもの、でも、まだまだ、お寂しいことでしょう。
お気持ちの整理がつきましたら、お電話でも下さい。
お会いして一緒に旅行でもできたらいいですね。
何かと慌ただしいこの頃、インフルエンザも流行り始めたようですので、暖かくしてお休みください。
では来年も仲良くお付き合いくださいね。
寒中お見舞い申し上げます。
お父様のご逝去を知り、大変、驚いております。
遠方とは言え、このたびのおはがきを頂くまで、全く知らず失礼致しました。
改めてご冥福をお祈り申し上げます。
皆様のお気持ちを考えますとお慰めの言葉も見つかりません。
この上は、どうぞ、お心、安らかに、そして厳しい冬を乗りきられますよう、遠くからお祈り申し上げます。
なお、心ばかりですが、お写真の前にお花をお供えしていただきたく、些少ですが同封させていただきます。
寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧な御挨拶状をありがとうございました。
お元気なお母様の声が、いまだに耳に残っています。
でも、もう5ヵ月もたっているのですね。
社会人になったためか、毎日がとても早く過ぎています。
お手紙をいただき、機会をつくってお会いしたくなりました。
気が向きましたら連絡下さいね。
寒さはこれからが本番、お元気でお過ごしください。
ご家族の皆様にも宜しくお伝え下さい。
喪中はがきの返信 線香や香典は必要?
最近では、喪中のはがきを受け取り、はじめて亡くなった事を知るという例が増えてきました。
その背景には、「家族葬」、「直葬」が増えている社会状況があります。
ハガキにお香典、供花は辞退する旨、書かれていることも多いようです。
このような場合は、形式にとらわれない遺族の気持ちを尊重し、お香典は贈らない方が良いですね。
また、逝去からかなり時間がたち、お香典を送るのが適切なのか、ちょっと考えるケースもあるでしょう。
はがきの差出人や故人と、それほど親しい間柄ではない場合は、単なる年賀欠礼のお知らせと受け取ればよいでしょう。
この場合、返信でお悔やみを伝えるだけでも失礼にはなりません。
遺族にとり、お香典をいただくと、お返しの手配をしなくてはならず、かえって手間をとらせかねません。
とはいえ、どうしても何か贈りたい時は、お返しのいらない、お線香やお花を「お供え」として贈ります。
お線香は日常使いの品とは違い、漆塗りや、白木の格調高い木箱に納められています。
価格設定も購入しやすく種類が有り、線香の煙の少ないもの、香りの異なるものも数種揃えられています。
老舗両店とも、各地の実店舗或いはネットからの購入となります。
お供えの花は地元の花屋さんへのオーダーや、花キューピッド利用でのお届けもできます。
あるいは「花と緑のギフト券」で贈る事もできますが、ギフト券は取扱店舗が限られています。
むしろ3,000円程度のお返しの心配が無いような額で、お花をお供えして下さいと、現金を送るのも現実的でしょう。
まとめ
お花のお供えとして、現金を送ることに抵抗が有る方もいますね。
自分で選んだ花を贈りたい場合、選んだ花は宅配でお届けするようになります。
最近はプリザーブドフラワーという加工された花のアレンジメントの仏花も容認されてきました。
けれど生花を好む方は、えてしてプリザーブドフラワーに抵抗感を持っているものです。
お祝い事とは異なり、いつ迄も悲しみを「保存」することに通じると、避ける方もいますので、生花を贈るほうが無難なのです。
家族の方が生花をいつもお供えする事を負担に感じるようになり、生花以外の花を飾る事はあります。
状況を知った上で贈るようにしたいものです。
何事も遺族を慮る気持ちが大事になりますね。