季節ごとの衣替えは本当に憂鬱ですね。
お天気と相談しながら家族全員の衣替えはスケジュール的にも大きな負担になっていますね。
「こうするべき!」とばかりに毎シーズン同じ手順でやってきた衣替えですが、時短発想で効率よい方法に考え直してみませんか。
ここでは、衣替えを簡単にする方法や、衣替えのポイント、衣替えをしない収納方法などをご紹介します。
【もくじ】
衣替えを簡単にする方法はコレ!
衣替えを簡単にする方法は実は収納方法と関連しています。
衣替えと収納を考える手順は「物の量を確認する(コントロールする)」⇒「物の置き場をつくる」となります。
1.物の量を確認・コントロールする。
「断捨離」-収納できなければ捨てる?
収納できる場所は限られていますから、スペースを上回る衣服は整理する必要があります。
とはいえ「断捨離」や「ときめき片づけ」の手法のように一気に整理するとなると、まとまった時間がないとできませんね。
まだ若い世代の方々は幸いにも「断捨離」しなければならないほどの物を抱え込んでいる方は少ないでしょう。
そもそも「断捨離」がもてはやされる背景にはお母さんが亡くなった後に残された物の処理で疲弊した遺族の声がありました。
「お母さん、生きているうちに実家の荷物を整理(捨てて)しておいてよ!」
「整理しなければ子供に迷惑がかかってしまう・・・」と年寄り世代を促すものなのです。
若い世代は「衣替え」で物の量をコントロール♪
年齢の経過とともにライフスタイルは変わっていくものですね。
変化に伴い衣服も増え、あるいは好みの変化やサイズが変わってしまい買い替える事もあります。
収納しきれないほど増えてしまうと持ち物の仕分けをする必要に迫られます。
この時点で初めて溢れた衣服を「捨てる」「売る」「差し上げる」という仕分け判断をすることになります。
この仕分け判断を衣替えと同時にすれば少なくとも年に1~2回は手持ちの衣服を再確認できますね。
【子供服の仕分けのコツ】
子供は成長が早いのですぐに着られなくなってしまいますね。
来シーズンには着られるかなどうかな?という衣服をどうするか、衣替えの時に判断しましょう。
仕分けすると決めたものは洗濯してから1点ずつビニール袋に入れて「子供服サイズ」と「中身の説明(夏ポロシャツなど)」を記入したメモを貼っておきます。
この作業はフリーマーケットに出品したり、どなたかに差しあげるための準備なのです。
準備しておけば処分するチャンスが来ても対応が楽にできますよ。
2.衣替えを簡単にするための「物の置き場」をつくるとは?
「簡単に衣替え」ができるのは考えられた収納のおかげです。
それは衣類をできるだけ楽に取り出せるように、見つけやすく収納することなのです。
手順は二つ。
◆衣類の分類
◆収納場所を決める
「こんな事、もうやっている」という方もいらっしゃるオーソドックスな方法です。
ポイントはこの方法を家族全員で身につけていきましょうという点です。
衣替えは子供の教育にもよい機会です。
子供の成長に合わせて、できることからお母さんと一緒にやっていく、これで誰もがそれぞれ自分の衣服の在庫管理をお母さん任せにはしなくなります。
衣服の管理意識と衣替えとを結びつけることを子供時代から身につけさせる単純な手順こそ、だれでも実行できることですね。
◆衣類の分類
収納をイメージして「畳む収納」と「ハンガーにかける収納」に分類しましょう。
【畳んでしまう物・・・タンスの引き出し、収納ボックスに収納】
・年間通して着る服(下着、レジャー用、室内着、運動着など)
・年間を通じて同じ所に収納し、衣替えの必要はないのでタンスなどの定位置か専用ボックスに収納します。
【ハンガーに掛けてしまう服・・・ハンガーをかけるパイプに位置決めをして定位置にかけます。】
・礼服、パンツ、スカート、ワンピース、オーバー、コート、ジャケット、ジャンパーなど
・ブラウス、ワイシャツ
◆収納場所を決める
【季節ごとに3区分に分ける服・・・3区分別の収納ボックスに収納】
・真夏用)ノースリーブ、半袖など
・春秋用)七分袖、長袖など
・真冬用)セーターなど
【収納ボックスで簡単衣替え】
収納ボックスは季節で3区分に分けて別収納し、必ずラベリングをして家族の名前と何が入っているかわかるようにします。
「春秋用」のボックスは気温の変化が激しい季節の変わり目にも対応しやすい区分法です。
収納ボックスはプラスチック製のふたつきのケースよりも「引き出し式で移動し易いコロが付いている物」がおすすめです。
ボックスを移動させるだけで衣替えになるからです。
オンシーズンのボックスを出し入れし易い手前に、オフシーズンのものを奥に移動して、季節がきたら収納ボックスの位置を入れ替えるだけで衣替えができます。
引き出しの奥行きは短い物の方が置くスペースにうまく収まるでしょう。
前後で移動させるためのレイアウトに適した寸法か確認してから購入してくださいね。
衣替えのポイントをおさえましょ!
押さえておきたい注意ポイントを見ていきましょう。
【衣替えはお天気のいい日に!】
衣替えは晴れて空気が乾燥した日に行いましょう。
雨の日や湿気が多い日に衣替えをすると湿気でカビの発生の恐れがあります。
【収納準備ポイント】
○収納する衣類は汚れを落として!
衣類の汚れは虫食いやカビの発生のもとになりますので衣類を収納する前に汚れを落とことが大切です。
また、汚れや皮脂は時間がたつと黄ばみの原因となりこれをきれいにすることは難しくなります。
特に夏服をしまう前の洗いには気を配りましょう。
夏服は一度着れば必ず汗や皮脂の汚れがついてしまいます。
時間が経てば経つほど落としにくくなり来シーズンには黄ばみとして悩みの種になりかねません。
○洗濯した衣類はよく乾燥させる!
湿気が残る「生乾き」はカビの原因になります。
クリーニング店から戻った衣類はアイロンの湿気を含んでいることがあるので、ビニール袋をはずし風を通して乾燥させます。
○収納場所を清潔に!
せっかく衣類をきれいにして収納しても、収納場所が汚れていては意味がありません。
綿ぼこりの中に虫の卵が産みつけられていることもあり、衣類の害虫の発生源になることがあるのです。
○収納ボックスに湿気対策を施しましょう!
収納ボックスは充分に乾燥させてから使用し、密閉性の高い収納ボックスには除湿剤を使用します。
○収納には防虫剤を!
収納ボックス又は引き出しに収納する場合、防虫剤は衣類の上に置きます。
防虫剤の成分は空気より重いので成分が上から下に広がるからです。
ハンガーに吊り下げる時、使用する防虫剤が1つの場合はパイプの真ん中に、複数のときは等間隔にかけると効果的です。
防虫剤には効果が6ヶ月続くタイプと1年間続くものがあり、使い分けをします。
6ヶ月用は春秋と半年ごとの衣替え用に向いていますし、1年用は冬物のような1年ごとの衣替えに向きます。
ウォークインクローゼットなどは有効期間が長い1年用が向いています。
【除湿剤の注意点】
除湿剤で一般的なのは「塩化カルシウムタイプ」です。
開閉の少ない場所や密閉された空間で効果を発揮します。
ウオークインクローゼットや押入れなどの広い空間には「タンクタイプ」が、タンス、収納ボックスには「シートタイプ」がおすすめです。
【除湿剤の効果的な使い方】
湿気は水分で空気より重く、タンクタイプの除湿剤を置く場合は一番下か空気が滞留する四隅に置くのが有効です。
ウオークインクローゼットで除湿剤を使う場合は、置き型の除湿剤とクローゼットのパイプに吊り下げるタイプの併用が効果的です。
シートタイプの除湿剤を使用する場合は、吸湿面を上にして衣類の上に置きます。
【ウォークインクローゼットの場合】
日頃からこまめに換気するとか消臭剤を使用して、におい対策をしましょう。
ファンの力で防虫効果と消臭効果がウォークインクローゼット内に広がるタイプがあります。
ファンで吸収した空気が消臭フィルターを通るので、こもったニオイをしっかり消臭します。
ムシューダ「 ウォークインクローゼット専用 消臭効果プラス」
○湿気対策にドライペット「クローゼット用」
衣替えをしない収納のススメ
衣替えをしない収納を実践している方の収納を調べると、当然ながら家族数は少ない場合がほとんどです。
多くて夫婦二人暮らし。
独身ならば日常使うスペースのクローゼットやタンスで収納できてしまいますから、季節で入れ替えることなく過ごせるわけです。
衣替えをしなくても、全ての衣服に「定位置」が一年を通じて割り当てられている状態なので、あえて季節で移動することなんて不必要なのです。
家族数が多い方の場合は、やはり簡単な衣替え(参照:1章)をおすすめしたいですね。
【衣替えをしないままでいるとこのような例も・・・】
ある調査によると衣替えをしない人は1,220人中14%との結果が出たそうです。
別の調査では「マンションの収納で困っている場所」の第2が「クローゼット」で、これに「ウォークインクローゼット」も加えるとトップ1位に昇りつめてしまうそうです。
ウォークインクローゼットといえば大容量のクローゼットですから収納に困るという結果には疑問も。
想像するとハンガーにかけっぱなしのまま一年中放置、さらに新しい服が増えるから洋服が溢れる、という悪循環に陥ってしまうのでしょうか。
それこそが「仕分け管理収納」がされていないから起きる結果といえるのかもしれません。
【対策は?】
せめてパイプに掛ける衣服をグルーピングして掛ける場所を決め、収納可能分量が一目で判るようにパイプにテープで区切りを付けましょう。
【衣替えにとらわれない生き方】
クローゼットが整理できているかどうかは究極のところ個人の自由。
大げさな表現ですが、衣替えは必ずすべきでも何でもなく、本人がOKならば別にどちらでも構わないことですね。
でも、どうやって季節に合った服装、言いかえれば、気候に対応できる服装を日常的にすばやく準備できるのでしょうか。
答えは「重ね着」での対応のようですよ。
海外の人たちが日本に来て歩く姿を見ると「Tシャツ+パンツ+ダウンジャケット」が圧倒的に多い事に驚かされます。
近年、日本人たちも同じような姿が本当に多く、特に若者は真冬でもセーターを着ないのが普通になりました。
ヒートテックに代表される機能性下着が低価格で手に入ることからも、この流れは当分変わりそうもありません。
「ファストファッション」のコンセプトでシンプルに暮らすスタイルが浸透しているのですね。
衣替えに変わる行動として整理整頓の気持ちだけは失わず「仕分けと在庫の把握」を面倒がらずに行うということで「衣替え派」とも折り合いがつくのではないでしょうか。
まとめ
最近「エシカルファッション」という「ファストファッション」に対する考え方が知られてきました。
エシカルファッションの意味は「道義にかなったファッション」。
使い捨てファッションをやめて、1着をじっくり長く着るという考え方です。
対する「ファストファッション」。
流行のサイクルは極端に短くなっているようで、メーカー側の都合によるファッションサイクルに踊らされている一面もあるようです。
こうして安い服をシーズンごとに買って使い捨てるのは究極の「衣替えなしの生活」かもしれませんね。
クリーニング代の支出をカットし新品に買い替える、来シーズンに購入するから昨日までの服は捨ててしまえば収納問題も無い、衣替えの手間を省いたスタイルといえます。
けれど一方では少ない服を大事に着よう、本当に必要な服だけを買うという「エシカルファッション」に共感する人たちも増えてきているようです。
いずれにしても服の管理がライフスタイルやファッションのムーブメントと連動していることが判ります。
さて、あなたの衣替えプランは本記事をお読みになって何か変わりそうでしょうか?