インフルエンザの回復期、お風呂はいつ頃から入れるのでしょうか。
インフルエンザがまだ治りきらないのだけれど、どうしてもお風呂に入りたい。
その時、どの様な注意をすることで、同居家族への感染が防げるのでしょうか。
湯船につかると、家族に感染させてしまうのか、いったい、お風呂で感染する事があるのでしょうか?
感染を防ぐ必要な知識をご紹介しましょう。
【もくじ】
インフルエンザ お風呂はいつから入れるの?
インフルエンザウイルスに感染すると、1~5日の潜伏期間の後に発症。
発症後3~5日間はウイルスを排出すると言われています。
体内のウイルス量は、急激に増加し、感染2日後にはピークに達し、その後は減少し、感染6日後には体内から消失します。
この間は患者に感染力があるといえますが、その長さには個人差があります。
なお、抗インフルエンザ薬の内服によって通常1~2日間短縮されます。
昔はすっかり回復するまでは入浴しないという考え方が主流でした。
しかし、これはシャワー設備が今ほど一般家庭に普及していなかった頃の考え方でしょう。
入浴可能の目安としては、体温が37.5度以下に下がってからが良いでしょう。
入浴は体力を消耗します。
そのため、初めはシャワーでさっと汗を流すぐらいに止め、湯船には、さっと入る程度にしましょう。
看護学では、患者の体力消耗を少なくし、入浴効果を上げる入浴時間として、5~10分位が良いとされています。
また、お風呂からあがったら、湯冷めをしない事が大切です。
手早く髪をドライヤーで乾かし、水分補給をし、すぐに暖かな寝具で体を休めて回復に努めてください。
インフルエンザ お風呂で湯船につかると・・・
ゆっくりとお風呂に浸かりリラックスするのは、インフルエンザが完治してからにしましょう。
特に、子供やお年寄り、持病のある方は、体力的に弱いので入浴は控えたいもの。
どうしても入りたい場合は医師に相談してからが、安心ですね。
お風呂で湯船につかる、これは日常的な事であり、危険とは思わないかもしれません。
なぜ、そこに注意が必要か、それは湯船につかる私たちの体は、このような影響を受けているからなのです。
- 温熱作用・・・・循環促進、脈拍の増大、血圧の変動
- 静水圧作用・・・新陳代謝の促進、腹部圧迫による横隔膜、呼吸運動の活発化
- 浮力作用・・・・筋肉の負担軽減、疲労回復、関節の可動域拡大、運動機能の回復
湯船につかっていると、心臓がドキドキしてくる事がありますね。
体が暖まり、血液循環が良くなるにつれ、運動をした時のように体力が消耗するのです。
健康な時にはプラスの効果であっても、罹患時には注意が必要になるのです。
インフルエンザ お風呂で感染するってほんと?
ウイルスは湿度が高い場所で、数時間経っても「10分の1」近くのウイルスが生存している可能性があるそうですから、家族の入浴後、一番最後に入りましょう。
家族への、感染リスクを軽減するため、入浴後の注意事項があります。
患者さんができる事として、浴室から出る時に、浴槽から湯を抜き、換気扇を回してあげてください。
勿論、入浴をすませた後の体調によることで、無理はしないでください。
家族にお願いしたい事としては、患者さんが手を触れた処の消毒です。
手すり、ドアノブ、電灯などのスイッチ類に付着しているウイルスを拭き取ります。
消毒に使う薬品は消毒用アルコールと、塩素系週毒液の2種類あります。
前者は安全性が高く、後者は経済性が高いという利点の他に、アルコール消毒は水が使え得ない部分に使用できるという特徴があり、使い分けができます。
【消毒法】
- 消毒用アルコールを浸した清潔な布、またはペーパータオルで拭き取り、自然乾燥させる。
- 希釈した塩素系消毒液を浸した清潔な布、またはペーパータオルで拭き取り、10分後に水拭きする。
いずれも、噴霧させるとウイルスを飛散させてしまうので、噴霧消毒は避け拭き取るようにします。
まとめ
ウイルスの大きさ(100nm~1000nm)は、マスクの目に比べるとはるかに小さく、役に立たないと思われがちです。
けれど咳の飛沫は、その大きさや、表面の電荷(帯電)によって、マスクに捕捉されるので、マスク着用は効果があるのです。
患者が使用した食器や洗濯物は、家族のものと一緒に洗って問題ありませんが、嘔吐物がついた衣類や寝具などは漂白剤などで殺菌しましょう。
適度な湿度(50~60%)を保ち部屋の乾燥を防ぎましょう。
手間はかかりますが、注意深く過ごす事で、感染リスクを軽減したいものですね。